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 福田教授の総回診


第5回 関東大会出場と埼玉育成年代の将来の不安 [09.06.17]

おかげさまで三郷ジュニアユースは2年ぶり3度目の関東大会出場である。
11回この大会に出場したがベスト8には6回進んでいる。
毎回県の8強が関東に行けるなら5割以上の確率で関東大会に出場していることになる。
まあそれはいいとして、今回の関東出場の大きな意義が一つある。
それは
3年生の中に一人も県トレセンはおろか東部トレセンも地区トレセンもいない中での、関東出場と言うことである。
チームの育成力の証明とこの年代の選手達の伸びしろが大きいことを証明できた。
地域・保護者・少年団の方々に感謝している。また、そこを原点としてこれからも努力していきたいものだ。

今年戦っている主力は11期目の選手達である。
チーム設立当時20チームくらいしかなかった埼玉県のクラブチームも今となっては連盟加盟チームだけで68チーム。
1年間に5チームくらいの規模で新しいクラブが誕生している。
埼玉県の人口は約716万人、単純に言えば、人口10万人に1チームのU-15のクラブが存在する。
われわれのカテゴリーである埼玉県中学生年代の男子数はおおよそ9万人、各学年3万人そのうちの5人に1人がサッカーやってサッカー人口6000人、内3人に1人がクラブチームでサッカーやるとして2000人。
この人数を70近いクラブチームが取り合うことになる計算だ。
20年後にはこの代の人口は3分の2になるので、1300人を今後も増えるかもしれないクラブチームが取り合ってゆくことになる。

ここで私がすごく心配していることがある。
NPO法人格のチームはもちろんのこと、クラブ設立の理念は地域におけるスポーツ(サッカー)を通じた心身共に立派な青少年の育成と地域社会への貢献が第一義であると私は考えている。
しかしながら昨今そこの理念から外れて、チーム所有者や指導者の生活や私利私欲のためにクラブが設立され始めている傾向がある。
クラブ設立もその一つだが、それ以外にもフットサル場の経営とその経営維持も狙うためのコーチングスクール・海外サッカー留学の斡旋・カップ戦企画など子ども達のサッカー環境が市場となり、商品化され始めている。
サッカービジネスの誕生である。
商業性の高い団員・会員の行き過ぎた募集や信じがたいスカウティングでサッカー選手数の増加との競技成績の向上をメインにして活動しているクラブが出現し始めている。
地域への郷土愛を育て、地域社会との連携や貢献・心身の健全育成を目指すという本来の理念を持ったチームが、それを度外視したクラブのために、市場と化したビジネス競争の波に飲み込まれていくのだ。
もはや現場主義でクラブチームを捉え選手達の育成だけしているチームは崩壊してしまうだろう。
インターネットでホームページを持ち、それをこまめに更新する。
ブログを立ち上げ、こまめにチームのアピールや宣伝をしなければならない時代にきている。
一つ下のカテゴリーのチームを見に行き、良い選手を地域関係なく褒めちぎって気持ちよくさせ言葉巧みに誘い込む一種の霊感商法とも言える悪徳商法で商品(クラブ入会)を購入させてしまうチームが現れたからだ。
クラブに加入しようとする選手や保護者の正しい選択の目はこういったコマーシャルを行うチームに引きずり込まれてしまう。
チーム選びのポイントは何なのかをどこからか正しく発信して小学年代の選手を持つ保護者が正しく判断できる環境を誰かが作らないとクラブチームも「悪貨は良貨を駆逐する」状態になってしまう。
また連盟が何らかのルール作りを目指すか方向性を示さないと、生き残りをかけたクラブチームが所属選手の指導にエネルギーをかけなくなり、先の選手確保のための青田刈りにエネルギーをかけるようになってしまいこの年代の選手達の健全育成がはかられなくなるかもしれない。
そして近隣チームの悪口を言い合わなければならない状態になったらそれも選手にとっては悲劇である。
当然選手同士もいがみ合ってしまい、お互いが学びあい協同する(総回診その2参照)こともなくなってしまう。

無論、上記の悪い影響ばかりとは言い切れない。
指導の中身や出身選手の上のカテゴリーでの活躍で評価されるようになるかもしれないし、選び手が賢い選択・正しい選択をすることをようになるかもしれない。
また各チームも目先のあさましい商業競争には目もくれず理念をしっかり持って誠実に現場に向き合うかもしれない。
しかし私利私欲が絡んだら理念とか信念は到底勝ち目がないことは、政治の世界や日本の市場を見れば明確であろう。
10年先には良い指導者がいるのに淘汰されてしまうか弱小化したクラブチームが出てきてしまうだろう。
クラブ同士の吸収・合併もおこると思われる。
指導者もJの監督並みにチームを渡り歩くことになる。

危惧すべきことは金銭絡みのトラブルや他チームの中傷、指導者や選手の問題行動の暴露など、ライバルチーム(敵対チームかも)を蹴落とす行為が行われることだ。
それも現場サイドではなく保護者サイドから遠回しに起こる可能性もある。
「目には目を」でバチバチ火花が飛び、「目も当てられない」事態も予想される。

子ども達のサッカー環境を市場の渦に巻き込んでしまっても良いのか。
真剣に今の内に考えることが求められるだろう。
CM競争・チーム名のブランド化(Jとのつながり等)・敵対的買収・青田刈り・裏口入会・クラブ員の特待生制度・グランドの締め出しなどなど、必ず起こると断言する。
本当に現場を繰り返し繰り返し見て選手にあったクラブチームを選んでもらうようにしなければ、埼玉県の育成年代のサッカーは危険な方向に向かってしまう。
日本サッカー協会が目指す指導理念とは別のベクトル(サッカー環境あるいはサッカー少年の商品化)が埼玉を襲っている。




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